ルールはいたって簡単
プレーヤー2名で行うシングルスなのですが、ダブルスコートのクロスの半面を使います。クロステニスのロゴマークで説明しますと、グリーンならばグリーンだけのエリア(デュースコート)、あるいはブルーならばブルーだけのエリア(アドコート)を使います。つまり絶えずクロスコートで打ち合う形となります。ボールを常にクロス方向の相手側ダブルスコート半面に返さなければならず、センターラインを外れてもアウトとなります。
サーブは従来のシングルス、ダブルスと同様です。1ポイントめはデュースサイドからサーブを打ってデュースコートで打ち合い、2ポイントめはアドサイドからサーブを打ってアドコートで打ち合うというように、1ポイントごとに交互に両サイドのクロスコートを使います。得点のカウントの仕方は従来のシングルス、ダブルスと同様です。
問題はセンターライン
ここで問題となってくるのはセンターラインです。従来のテニスコートではサービスラインより外側にはセンターラインが引かれていないため、このエリアではイン/アウトの判定ができません。この部分に付加的なセンターラインを引く必要があるのですが、「センターラインを引くには」にいろいろとアイディアを挙げておきましたので、そちらを参考になさって下さい。
クロステニスがそのうちスタンダード化されて、最初からコートにセンターラインが引かれているのが当たり前のような世の中になればよいのですが・・・。
センターラインは2タイプ
付加的なセンターラインの引き方には2タイプあります。
Aタイプ (簡易タイプ)
まずAタイプですが、これは単純にコートを2分割するラインで、サービスセンターラインとセンターマークを結んだラインとなります。Bタイプに比べて単純なラインとなりますので、ラインが引きやすく、またラインを引かなくても目分量でラインを想像して判定を下すことができます。セルフジャッジの際には相手と揉めることになるかも知れませんが(笑)。
Bタイプ (ダブルス実戦タイプ)
Bタイプは2本のセンターラインをV字状に配置して三角形を形成し、このエリア(オレンジ色の部分)はアウトとします。何故2本もラインを引く面倒を増やしてまで、複雑な形状にしなければならないのでしょうか? ご説明します。
片方のプレーヤーがネットに詰めたとします。すると相手方のプレーヤーは簡単に三角形ゾーンにパッシングショットを打つことができてしまうのです。このパッシングショットのコースは、実際のダブルスでは前衛のプレーヤーに簡単にボレーされてしまうコースとなります。このことから、実際のダブルスのプレーとの互換性を高めるために、三角形ゾーンをアウトとしています。
ラインを引く手間は増えますが、ダブルスのプレーとの互換性が高くなることから、できればBタイプでプレーすることをお勧めします。
三角形の底角とセンターマーク間の距離(図中H字状に示した部分)は、1+1/6ヤード(107cm)とします。これはネットポスト、シングルススティックの高さと同じです。シングルススティックがあれば、簡単に位置を割り出すことができます。テニスコートのサイズはヤード単位で決められているため(ちなみにネットのセンターバンドの高さも1ヤード=91.4cm)、1ヤードとしたいところですが、実際にプレーしてみると1+1/6ヤードの方がしっくりとします。